私が中学の頃、母校が教育雑誌(今でいうプレジデントファミリー)に載ったことがあった。
かなり否定的なことが書いてあったのでよく覚えている。
題名は、「ブロイラー教育」。
人間じゃなくてブロイラーを飼育するかのごとく、大量の課題を与え、寮で学習時間をとってスパルタ式で勉強させる。
そして、東大合格者数を増やす。
そんな内容だった。
思い出してみれば、確かにすごかった。
たとえば、英語。
英文20文、単語も20個くらい毎日毎日小テスト。
点数が悪かったら、出席簿で殴られる。
寮に帰れば、毎日NHK英会話を聞かされる。
中3時には多くの生徒が英検2級だった気がする。
数学にしても、授業でやったことを覚えていなかったら激怒され、
宿題を忘れようものなら、殴られるのは確実だった。
嫌で嫌で仕方なかったけど、脱走するにもいかなかった。
その後、生徒の約2割が東大に行き、残りは医学部か旧帝大などに行った。
今では、日本にとどまらず世界で活躍している。
野球のイチロー選手も、卓球の福原愛選手も、泣きながら練習させられていたことを思うと、
このブロイラー教育は良かったのかもしれない。(弊害もあるかもしれないが…)
天才ですら、特訓させられているのに、凡人が普通に生活していたらやはり普通のままだと思う。
学習塾が上に書いたような方法を取るのは極めて難しくなっている。
そもそも、生徒の家まで押しかけて勉強を強制するなんてことはできないし、
スパルタという言葉自体が否定的なイメージを持ってしまっている。
「楽しい授業」「褒めて伸ばす」といった言葉が騒がれ、
親も、厳しく生徒にあたることはせず、本人の意向をのむ。
しかし、「褒めて伸ばす」発祥の地アメリカでは、軍隊はスパルタ式だし、
学校の成績上位層を占めるユダヤ人の社会もスパルタ式。
「論語」の孔子にしたって、スパルタ式。
やはり、確実に誰もが成績を伸ばす方法は、このスパルタ教育だと感じる。
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